渺渺記

思念思索・歴史との距離感…など
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映画「さらば、わが愛/覇王別姫」の漢奸裁判で、蝶衣が「日本軍将校の青木が生きていれば京劇を日本に持って帰っただろう」と言うシーンがあり、あれは映画監督のコスモポリタニズム的な見解なのかなと夢想していたのだが、そうではなく、ただ単に蝶衣は京劇以外のものが見えていなかっただけだろう
蝶衣は京劇しかが見えておらず、同胞が罪無きままに大量に銃殺されたあの長い夜のことも、同胞の死体が軍犬に食わされていたことも見えておらず、京劇にしか生きていなかった、京劇の観客として単純に中華民国軍兵士は日本軍より劣っていたという失望と幻滅、そこには京劇の主人公としての視点しかない