No.10

調べものノート いろいろ覚え書き

仲里 金城さんが言った「愛ゆえに」は、キリスト教への入信とかかわっているように思えます。自分のおふくろや姉妹を手にかけた痛切な「集団自決」の体験をぎりぎりまで問い詰めたところに到来した究極の言葉であったにしても、最後に疑義が残ってしまうことは否定しようもありません。「集団自決」の闇は思想的に開かれるべきなのに、「倫理」の文脈に還元されてしまうことへの疑問といったらいいでしょうか。「愛ゆえに」の手前で、加害と被害がねじり合っている閾を、国家と軍隊と島共同体の縫合線に露出した沖縄近代のアポリアとして読み解き、それを超えていくのが、とりわけ沖縄の戦後世代の思想の核心ではないのかということをつねづね考えてきたように思います。

/「一「集団死」の特異性」「「愛ゆえに」を超える」『沖縄/暴力論』
#近代
#「血族の災厄」(『天幕のジャードゥーガル』二次創作)
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