引用 私たちが滞在した農場は50年間空き家だったので、部屋から部屋へと歩きながら、まるで過去そのものを歩いているような感覚を味わえました。最後に農夫がスプーンを置いた場所まで見て取れる、そんなふうにすべてがそのまま残っていたのです。そしてあるとき、スナップ写真のような古い一枚を見つけました。農家の中庭に立つ三人の女性が、まっすぐこちらを見つめている写真です。それは私たちに強い衝撃を与えました。私たちは彼女たちと向かい合っている――我々は現在にいるが、彼女たちが過去から第四の壁を破って、こちらを直接に見つめてくる――そんな感覚があったからです。この体験が、映画全体に流れる「空気感」を与えてくれました。同じ場所で、時間の層が同時に存在すること――誰かがごく日常的なことをしている傍らで、別の誰かが人生を変えるような切実な体験をしている――その同時性に私たちは惹かれていきました。 /映画「落下音」パンフレット マーシャ・シリンスキ(監督・脚本) インタビュー #同時性
/映画「落下音」パンフレット マーシャ・シリンスキ(監督・脚本) インタビュー
#同時性